相続税の基礎控除とは

相続税の基礎控除とは、相続税額を計算する際に遺産の総額から差し引くことのできる金額です。
遺産の総額が基礎控除以下であれば、相続税はかからないのはもちろん、相続税の申告の義務も生じません。
つまり、相続税の基礎控除は、相続税の申告が必要かどうかのボーダーラインともいえます。

平成27年以降の相続税法では、基礎控除は次のとおり定められています。

基礎控除額 = 3,000万円 + 法定相続人の数 × 600万円

上記計算式を実例に当てはめて計算してみます。

例)法定相続人が、妻と子2人(計3人)の場合
基礎控除額 = 3,000万円 + 600万円 × 3人 = 4,800万円 となります。

上記のケースでは、被相続人の正味の財産が4,800万円を超えない限り、相続税は課税されません(申告義務もありません)。

なお、小規模宅地等の特例など、各種特例を用いて計算上基礎控除以下となる場合には、相続税の申告義務が生じますので、ご注意ください。

また、基礎控除の算定の上で問題となる法定相続人の数え方については、下記の点に注意が必要です。

相続放棄をした相続人は法定相続人に含まれる

相続放棄とは、相続を望まない相続人が一定期間内に家庭裁判所に手続をすることによって、法定相続人ではなくなることにするための手続です。相続放棄をするには、自己のために相続が開始したことを知ったときから3か月以内に、家庭裁判所に申述をし、これが家庭裁判所に認められることが必要です。

相続の放棄をすると、その方は法律上は相続人ではなかったこととなりますが、相続税の基礎控除額を算出する上では、相続放棄をした相続人も法定相続人の数に算入することができます。

法定相続人として数えられる養子の人数には制限がある

被相続人に養子がいる場合には、相続税の基礎控除を計算する上で法定相続人に含められる養子の人数に制限が加えられます。

具体的には

  • 被相続人に実子(血のつながった子)がいる場合:法定相続人として算入できる養子の人数は1人まで
  • 被相続人に実子がいない場合:法定相続人として算入できる養子の人数は2人まで

なお、特別養子縁組によって被相続人の養子となっている場合や被相続人の配偶者の実子であり、かつ、被相続人の養子となっている子については、実子としてみされ、上記の制限がかかりません。

相続欠格者や相続の廃除を受けた者は法定相続人に含まれない

法定相続人に該当する方でも、被相続人との関係で相続欠格事由に該当する場合や相続人から廃除されている場合には、相続税の基礎控除を算定する上での、法定相続人に含まれません。

民法上、相続欠格になる事由としては、遺言書の偽造・変造や、被相続人や自分以外の相続人を殺害したケースなどが該当します。

一方、相続の廃除とは、被相続人に対する虐待などの理由によって、被相続人の意思によって被相続人の生前の申立て又は遺言によって推定相続人を相続から廃除することができる手続です。

参考

第891条 次に掲げる者は、相続人となることができない。
1 故意に被相続人又は相続について先順位若しくは同順位にある者を死亡するに至らせ、又は至らせようとしたために、刑に処せられた者
2 被相続人の殺害されたことを知って、これを告発せず、又は告訴しなかった者。ただし、その者に是非の弁別がないとき、又は殺害者が自己の配偶者若しくは直系血族であったときは、この限りでない。
3 詐欺又は強迫によって、被相続人が相続に関する遺言をし、撤回し、取り消し、又は変更することを妨げた者
4 詐欺又は強迫によって、被相続人に相続に関する遺言をさせ、撤回させ、取り消させ、又は変更させた者
5 相続に関する被相続人の遺言書を偽造し、変造し、破棄し、又は隠匿した者

第892条 遺留分を有する推定相続人(相続が開始した場合に相続人となるべき者をいう。以下同じ。)が、被相続人に対して虐待をし、若しくはこれに重大な侮辱を加えたとき、又は推定相続人にその他の著しい非行があったときは、被相続人は、その推定相続人の廃除を家庭裁判所に請求することができる。

第893条 被相続人が遺言で推定相続人を廃除する意思を表示したときは、遺言執行者は、その遺言が効力を生じた後、遅滞なく、その推定相続人の廃除を家庭裁判所に請求しなければならない。この場合において、その推定相続人の廃除は、被相続人の死亡の時にさかのぼってその効力を生ずる。

出典:民法

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