相続手続における印鑑証明書の取得について

相続財産(遺産)について、遺言書で相続に関する指定がなされていない場合などでは、共同相続人全員の話し合い(同意)によって、誰がどのように遺産を相続するかを決定することになります。

この話し合いのことを一般に「遺産分割協議」といいます。そして、遺産分割協議が無事成立しましたらその内容を記載した「遺産分割協議書」を作成し、これに法定相続人全員が署名し、押印(実印)をすることになります。

遺産分割協議書に押印すべき印鑑については、法律上は実印を押印するような規定がある訳ではありませんが、実務上(登記手続や預金の解約など)は実印を押印し、その印が役所に登録した実印であることを証するために印鑑証明書を添付することが一般的です。

そのため、相続人の一部の中に、病気療養中や多忙、その他の理由により印鑑証明書を取得することが難しいことがあります。
そこで今回は、印鑑証明書を取得することができない状況に応じ、どのような対応をすべきかという点についてご紹介します。

そもそも、実印の登録をしていない場合

相続人の中に実印を登録したことがないという方がいらっしゃる場合、まずはお住いの市区町村役場において印鑑登録の手続と印鑑証明書の交付を受けるためのカードの交付申請をしてください。実印に用いる印章については、特に材質や大きさ等に決まりはありませんが、100円ショップで売っているようないわゆる三文判ではなく、印鑑を扱うお店やインターネットなどで実印に適した印章をご用意いただいた方が良いでしょう。印鑑登録は、本人が役所に出向くことができれば、即日その場で登録と印鑑証明書の発行まで済ませることができます(代理人等が行う場合、なりすまし等による登録防止ため、郵送等による本人確認が行われるため、即日発行はできません)。

病気療養中や役所に出向く時間が取れないなどの場合

病気療養中や役所に出向く時間が取れないなどの場合、代理人の方に役所に出向いてもらい、印鑑証明書の発行を受けることができます。

この場合、本人の印鑑証明書取得用のカード(印鑑カード)を代理人が持参し、代理人の本人確認書類を提示すれば、委任状や本人の実印を持っていかなくても、印鑑証明書を取得することができます。ただし、窓口に出す申請用紙に本人の住所氏名や生年月日等の記載が求められますから、事前に本人に関する情報も確認しておくと良いでしょう。

また、マイナンバーカードをお持ちの方であれば、コンビニのコピー機(複合機)によって、印鑑証明書の発行を受けることもできます。

本人が認知症などにより十分な判断能力を有しない場合

本人が認知症などにより十分な判断能力を有しない場合、物理的に実印や印鑑証明書を用意することができても、本人に判断能力が備わっていない以上、ご家族が本人の代わりに勝手に書類に印鑑を押してしまったり、印鑑証明書を手続の相手先に提出してはいけません。

そのような場合には、成年後見制度の利用を検討する必要があります。

成年後見制度とは、十分な判断能力を有しない本人を法的に保護するために、本人の代わって財産の管理や法律的な手続きを行う成年後見人を選任するものです。この制度を利用して頂ければ、成年後見人が本人に代わって相続に関する手続を行うことができます。

相続人が海外に居住している場合

相続人が海外に居住している場合、日本にお住まいの方とは異なり、印鑑証明書の発行を受けることはできません。つまり、海外居住者は印鑑証明書を取得したくとも、取得することはできません。この場合、居住する現地の日本大使館や領事館に本人が署名押印すべき書類を持参し、押印に代えてその署名が本人が行ったものであることを証明してもらう(署名証明)ことで、実印の押印や印鑑証明書を用意しなくとも、相続手続を行うことが可能となります。

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