家庭裁判所に相続放棄の手続をしたにもかかわらず、被相続人が所有していた不動産の所在地の市町村役場から「相続人代表者指定届」が送られてくることがあります。

突然このような書類が届くと「あれ?相続放棄をしたのに何でこんな書類が届いたの?」と心配になりますよね。

もちろん、家庭裁判所に正式な相続放棄の手続をした方は、亡くなった方との関係では相続人ではない訳ですから、固定資産税を納税する義務はありません。

では、なぜ相続放棄をしたのに役所から「相続人代表者指定届」が送られてくるのでしょう。

今回は、この点について紹介します。

相続人代表者指定届が届く理由

相続人代表者指定届とは、不動産の所有者が亡くなった場合に、亡くなった人の代わりに固定資産税の納税通知書を誰に送ってもらうべきか、予め届出しておくために提出する書類です。

つまり、この書類が送られてきた、ということは亡くなった方が所有していた不動産の所在地の市町村役場から、『貴方は相続人と思しき人なので、固定資産税を誰が払うかキチンと届けてね」と催促されているということです。

ということは、市町村役場は相続放棄をした貴方のことを、なお固定資産税を納める可能性のある相続人と認識しているということになります。

なぜ、相続放棄をしたにもかかわらず、このようなことが起きてしまうのでしょうか。

相続放棄をしたにもかかわらず「相続人代表者指定届」が送られてきた理由としては、下記の3つが考えられます。

理由1 市町村役場が相続放棄の事実を知らない(要注意度:

相続放棄をした場合でも、そのことが自動的に家庭裁判所から市町村役場に通知されるわけではありません。
つまり、貴方が相続放棄をしたという事実を市町村役場は知らないため、相続人代表者指定届を送ってきたということが考えられます。このようケースでは、まずは市町村役場に連絡を入れ、必要に応じ「相続放棄申述受理通知書」や「相続放棄申述受理証明書」を市町村役場に提出してください。そうすれば亡くなった方の固定資産税を負担する義務からは解放されます。

理由2 他の被相続人の相続に関して送られてきた(要注意度:

今回送られてきた「相続人代表者指定届」は貴方が相続放棄をした被相続人の所有していた不動産に関するものでしょうか。たとえば、貴方が父親の相続放棄をした場合でも、父親の後に亡くなった祖父が不動産を所有していた場合、父親の相続を放棄しても、祖父の相続人(代襲相続人)として、相続権が生じている可能性があります。このようなケースでは、改めてその被相続人について相続放棄の手続をしない限り、その不動産を相続する可能性があるため、相続人代表者指定届が送られてきたということです。

理由3 実は相続放棄をしていなかった(要注意度:

相続放棄をするためには、家庭裁判所に対して相続を放棄したい旨を申述して、正式に裁判所から認められる必要があります。単に市町村の窓口で「相続を放棄します」と宣言したに過ぎない場合や、相続人間の話し合いで「私は遺産を一切相続しない」と約束(遺産分割協議)をしたとしても、それでは法律的な意味での「相続放棄」をしたことにはなりません。このようなケースでは、法定の期限内に家庭裁判所に正式な相続放棄の手続をしない限り、固定資産税の納税義務も引き継ぐことになってしまう可能性があります。

なお、相続放棄はご自分が相続人となったことを知った時から3か月以内に家庭裁判所に対して手続をしなければならないものとされていますが、この期限を徒過してしまった場合でも相続放棄が認められる可能性はゼロではありません。ご心配な方は早急に専門家に相談することをおススメします。

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