相続登記 定額 66,000円
不動産の名義変更登記ならお任せ下さい!
当事務所では、相続による不動産の名義変更(相続登記)について、登記の申請手続、戸籍など必要書類の収集、遺産分割協議書の作成、その他必要となる手続を定額料金でサポートさせていただいております。
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相続登記(名義変更登記)とは
不動産については、一般に「登記所」と呼ばれる法務局に備付けられた登記簿(現在はコンピュータ化された情報です)に、不動産の所在地などの物理的な状況のほか、当該不動産の所有者の住所氏名、所有者以外にその不動産に対して権利(たとえば抵当権など)が設定されている場合、その権利の内容や権利者の住所氏名などが登記(登録)されています。
人が亡くなると、その権利義務は一身に専属するものを除き、包括的に相続人に承継されることになります。当然、不動産も相続の対象となり、亡くなった方(被相続人)の所有にかかる不動産はその相続人へと所有権が移転することになります。
そして、このように相続を原因として被相続人から相続人へと所有権が移転した旨を登記簿に反映させる手続(登記)が『相続登記』と呼ばれるものなのです。
相続登記をする効果
登記をすると、自分の権利を第三者に対して主張することができるようになります。逆に、たとえばある不動産を家族の話し合いによって自分が相続することになったとしても、そのことを登記をしないと、他人に対しては自分が相続した不動産であると主張することはできません。
また、登記には権利の推定力といって、ある登記がされていれば、それが真実の権利関係か否かは別にして、一応はその登記どおりの権利が存在するのだろうという推定が働くことになっています。『推定』ですから、反証があれば覆ることではありますが、それには裁判手続などを経てその推定を覆さなければならないことになります。
このように、不動産の登記は、自分の権利を他人に認めてもらうため(主張することができるようにするため)の手続ですから、『相続登記』についても誰かが自動的に行ってくれるというようなことはありません。登記によるメリットを享受するためには、そのメリットを受ける者自らが主体となって手続を進めなければならない、これもまた当然のことといえるでしょう。
相続登記の義務化
上記のとおり、相続登記には、『自分が相続した不動産であることを他人に主張するための手続』という一面があります。
そのため、相続登記をするか否かは、その恩恵を受けたい場合にのみ行えば良いといった考えもあり、これまでは、相続登記について期間の制限や申請の義務というものはありませんでした。
ところが、このように相続登記を相続人の任意としていたことで、長期間にわたり相続登記が行われないままの不動産が増えてしまい、全国で空き家や所有者不明土地の問題を引き起こすなどの弊害を生じさせしまったのです。
そこで、令和3年に不動産登記に関する法律の改正が行われ、
- 相続登記の義務化
- 住所変更登記の義務化
- 相続人申告登記制度の新設
- 相続土地国庫帰属制度の新設
など、登記制度等に大きな変更がなされました。
その改正の中で最も注目を集めている大きな改正点が令和6年4月1日より開始する相続登記の義務化であり、相続によって不動産を取得した人は、原則として3年以内に相続登記の申請する義務を負うこととなりました。
この相続登記の申請期限は、自己のために相続開始があったことや自己が相続により不動産の所有権を取得した時から『3年以内』とされています。そして、この改正は法律の改正前にすでに開始していた相続についても適用されます。したがって、たとえば10年以上前に相続が開始しており、未だ登記をしていない場合には、原則として改正法が施行される令和6年4月1日から3年以内、すなわち令和9年4月1日までに相続登記の申請を行わなければならないことになります。
そして、この期限内に相続登記の申請をしなかった場合、
正当な理由(※)がある場合を除き、10万円以下の過料(※)が科されます。
※ 過料とは
行政手続の義務違反に対する罰則です。刑事罰としての「罰金」とは異なり、刑法に触れることはありませんが、いわゆる「あやまち料」として金銭の納付が求められることになります。
※ 正当な理由の例
1)相続人が極めて多数にのぼり、相続人の把握に多くの時間を要する場合
2)遺言の有効性や遺産の範囲等が争いの対象となっている場合
3)相続人自身が重病である場合
など
相続登記の必要書類
相続登記の必要書類は、遺言書の有無や相続登記を行う内容(遺産分割の有無等)によって異なります。
ここでは、一般的なケースをいくつかに分類して、相続登記の際に必要となる書類をご紹介します。
1.遺言書によって相続する場合
遺言書がある場合には、原則として、遺言書で不動産を相続するとされた方が、相続開始時より当該不動産を取得することになります。
遺言書には、一般に「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」とがあり、どちらの遺言書なのかによって必要な手続や、相続登記の際の添付書類も異なります。
(1)自筆証書遺言がある場合の必要書類
- 自筆遺言書の原本(原則として家庭裁判所の検認が必要)
- 被相続人の出生から死亡までの除籍謄本、改製原戸籍
- 被相続人の住所地を証明する除住民票または戸籍の附票
- 相続人の現在の戸籍謄本、住民票
- 相続する不動産の固定資産評価証明書
(2)公正証書遺言がある場合の必要書類
- 公正証書遺言(正本)
- 被相続人の死亡の記載のある除籍(戸籍)謄本
- 被相続人の住所地を証明する除住民票または戸籍の附票
- 相続人の現在の戸籍謄本、住民票
- 相続する不動産の固定資産評価証明書
2.法定相続分どおりに相続する場合
相続人が複数いる場合で、民法の規定(法定相続分)どおりに相続する場合、不動産の名義を相続する割合に応じて共有にて登記をします。
たとえば、法定相続人がAとBの2人で、相続する土地が甲・乙の2筆の場合、Aが甲土地を相続、Bが乙土地を相続、ということではなく、甲土地と乙土地の両方をAが持分2分の1、Bが持分2分の1というように連名(共有)で登記をするという意味になります。法定相続分どおり、というのはあくまでも法定相続分の比率どおりで、という意味です。
法定相続分どおりに相続する場合の必要書類
- 被相続人の出生から死亡までの除籍謄本、改製原戸籍
- 被相続人の住所地を証明する除住民票または戸籍の附票
- 相続人の現在の戸籍謄本、住民票
- 相続する不動産の固定資産評価証明書
3.法定相続分とは異なる割合で相続する場合
遺言書がなく法定相続人が複数いて、民法の規定(法定相続分)とは異なる割合で相続する場合には、相続人全員の協議によって相続内容を決めることになります。
これを「遺産分割」といい、この内容に従い、「遺産分割協議書」を作成して登記の際に提出することになります。先の例のように、甲土地をA、乙土地をBが相続する、といった場合も、遺産分割協議により相続をするということになります。
相続人の話し合いで遺産分割協議がまとまらなかったり、相続人の間で紛争性が生じてしまった場合には、家庭裁判所に遺産分割の調停を申立てたり、裁判所の審判によって解決を図ることになります。
法定相続分と異なる割合で相続する場合の必要書類
- 相続人全員の署名捺印のある遺産分割協議書
- 被相続人の出生から死亡までの除籍謄本、改製原戸籍
- 被相続人の住所地を証明する除住民票または戸籍の附票
- 相続人の現在の戸籍謄本、住民票、印鑑証明書
- 相続する不動産の固定資産評価証明書
相続登記の注意点
相続登記を行う場合には、以下の点に注意が必要です。
1.二次相続や将来の生活のことも見据えた遺産分割協議が不可欠です。
たとえば、夫Aが死亡し、その法定相続人が妻B、長男C、長女Dの3人であった場合に、相続税の申告が必要な程にAに遺産があったとすれば、妻Bが多くの遺産を相続することにより相続税の負担と減らすことができます。そのため、配偶者が法定相続人に含まれる場合には、一般的には配偶者がより多くの遺産を相続した方が、今回の相続では相続税を少額に抑えることができるでしょう。ただし、二次相続、つまり次回配偶者Bが死亡した場合の相続を考えると、今回Bの相続分を多くしたことで、二次相続時に納める相続税がかえって増えてしまうということにもなりかねません。逆に、配偶者の相続分を少なくし過ぎた結果、高齢の配偶者Bの老後の資金などが賄いきれなかったということになってもいけません。このような点に注意しながら遺産分割協議をすべきでしょう。
2.相続登記のやり直しは不可能ではありませんが、贈与税等が課税される恐れがあります。
いったん相続登記をしてしまうと、原則としてやり直しをすべきではありません。たとえば、法定相続人がABCの3人にであるところ、遺産分協議の結果、すべての土地をAが相続する、として相続登記を行ったものの、後日、遺産の一部である甲土地をBの名義にしておくべきであったとして、相続人全員の合意により遺産分割協議を解除し、既に登記されているAへの相続登記を抹消した上で、再度、遺産分割協議を行いBへの相続登記をしたとします(手続的には可能です)。この場合、一度行った相続登記をやり直しただけ、ともいえますが、税務上の取り扱いとしてはAからBへの甲土地の贈与があったものとして贈与税が課税されます。
共同相続人は、既に成立している遺産分割協議につき、その全部または一部を全員の合意により解除した上、改めて分割協議を成立させることができる。
上記の判例によれば、いったんなされた遺産分割協議を全員の合意により合意解除した上で、改めて分割することは法律的には何も問題がないということになります。
しかし、税務上の考え方では、遺産分割協議の合意解除と再度の遺産分割を行うと、下記のように扱われるのです。
法第19条の2第2項に規定する「分割」とは、相続開始後において相続又は包括遺贈により取得した財産を現実に共同相続人又は包括受遺者に分属させることをいい、その分割の方法が現物分割、代償分割若しくは換価分割であるか、またその分割の手続が協議、調停若しくは審判による分割であるかを問わないのであるから留意する。
ただし、当初の分割により共同相続人又は包括受遺者に分属した財産を分割のやり直しとして再配分した場合には、その再配分により取得した財産は、同項に規定する分割により取得したものとはならないのであるから留意する。(昭47直資2-130追加、昭50直資2-257、平6課資2-114改正)
3.相続税の心配がある場合、事前に相続税のシュミレーションが必要です。
相続税が課税されるか否かを判断するために不可欠なのが、相続開始時における被相続人の財産の総額が相続税の非課税の額を上回っているかという点です。
現行の相続税の考え方では、3,000万円+(法定相続人の数×600万円)が非課税の枠ですから、これにより計算した額と被相続人が遺した財産の総額の関係で相続税の申告が必要かどうか、ある程度は判断することができます。
ある程度、というのは、相続税の課税対象となるのは、必ずしも相続開始時に被相続人の名義で残っていた財産に限らず、相続開始前に法定相続人に贈与された財産や、名義は子供などに移っていても実態が伴っていない名義預金、本来は相続財産には含まれない生命保険金なども含まれるからです。
そして、相続登記をする前提として遺産分割協議をする場合において、相続税の課税が心配されるケースでは、事前にその内容によって相続登記をした場合の相続税の趣味レーションなどもしておくべきでしょう。
4.遺産分割協議により相続登記を行うには相続人全員の同意が必要です。
遺産分割協議により相続登記を行う場合、相続人全員の同意が必要であり、一部の相続人を除いて相続登記をすることはできません。
たとえば、相続人ABCDの4人のうち、ABCの3人がA名義にすることを同意をしているが、Dは反対をしている場合、遺産分割協議としては不成立となり、遺産分割に基づきA名義に変更することはできません。多数決であったり過半数といった理屈はなく、常に全員一致であることが求められます。不同意の場合のほか、相続人の一部の方が認知症などにより自由な意思表示ができない場合も、そのままでは遺産分割協議が成立しないので、相続登記はできません(この場合には認知症の方について成年後見人を選任し、その成年後見人が本人に代わって遺産分割協議に参加する必要があります。)。
5.相続登記をしないで長期間経過すると、登記をするのが困難となる場合があります。
相続登記をしないで長期間が経過したことにより、本来であれば近い親族の範囲(たとえば、親と子)で遺産分割をすれば足りたものが、何代もにわたって相続登記をしなかった場合には、法定相続人の数が膨大となり、遺産分割協議をすることが難しくなることがあります。
また、そこまでの状況ではないにしても、時間が経過するうちに、法定相続人の一部が認知症などになってしまったり、行方不明になってしまったりといった事態になると、成年後見人の手続をしたり、失踪宣告といって行方不明者が死亡したものとみなされるための手続をしたりしなければならなくなってしまいます。
このように、すぐに相続登記をしておけば起こり得なかったような不測の事態が起きる可能性も高まりますから、相続登記はなるべくお早めに行うべきでしょう。
相続登記の流れ
相続登記の大まかな流れは、以下のようになります。
- 亡くなった方の財産調査
亡くなった方名義の不動産が、どこに、どれだけ存在しているのか、また、その不動産の固定資産としての評価額はどのくらいなのか、といった内容を調査します。
具体的には、法務局での登記状況の調査、市区町村役場での固定資産台帳の調査、必要に応じ現場状況の確認などを行います。 - 相続人の調査
ご家族がなくなって相続をする場合、一般的には、家族構成や法定相続人となるべき方が誰なのか、ということはご家族の中では周知のことかも知れません。
しかし、手続を行う対役所との関係でみれば、亡くなった方の相続人が何人いて、それは誰なのか、ということは、被相続人が生まれてから亡くなるまでの間の戸籍をすべて確認しなければなりません。そこで、亡くなった方の死亡から出生までの間のすべての戸籍、相続するご家族の戸籍などを取得します。 - 遺産分割協議書等の作成
相続する権利がある方(法定相続人)が複数ある場合、その法定相続人の間で、誰が、どのようにして、財産を相続するのか、相続人全員の話し合いで決定する必要があります。これを「遺産分割協議」といいます。
そして、決定した協議の内容は「遺産分割協議書」と呼ばれる書類を作成し、相続人全員の署名捺印をすることになります。 - 登記申請書類の作成、提出
戸籍や遺産分割協議書の準備が調ったら、いよいよ登記申請を行います。
相続登記の申請は、当該不動産を管轄する法務局に対し、所定の書式に従った登記申請書及びその附属書類一式を作成し、他の添付書類とともに提出します。
なお、登記申請の手続はインターネットなどを通じて行うことも可能ですが、一般の方が行う場合、オンライン申請の環境を作るための準備作業が非常に大変です。 - 登記申請内容の審査
登記申請書類を登記所に提出すると、その内容は法務局での審査されることになります。つまり、この登記所の審査に通らなければ、登記は実行されません。
一語一句誤りがあっても訂正が必要となりますし、不足の書類があれば再提出が必要になります。
また、そもそも内容が適法でないときや、方式に合っていないときは、せっかく登記申請を行っても、申請が却下されてしまうこともあります。 - 登記の完了、権利証等の交付
無事に登記所の審査が通ると、その内容の登記が実行され、所有者として登記簿に記載されることになります。
手続完了後には、法務局からは所有名義を取得した相続人に対して、いわゆる「権利証」と呼ばれる「登記識別情報通知」が交付されます。
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沿革 | 平成10年 司法書士資格取得 東京都新宿区の司法書士事務所に勤務 平成12年 司法書士登録 東京司法書士会入会 平成13年 司法書士田中事務所開設 埼玉司法書士会入会 平成17年 法務大臣より 簡易裁判所訴訟関係業務司法書士 に認定 平成23年 ~ 24年度 埼玉司法書士会 東松山支部 支部長 拝命 |